蒐集

鮮やかな憧憬

大学生活・総括

卒業が確定したようです.来年からは晴れて僕も社会の歯車の仲間入り.辛い日もありましたが,過ぎてしまえば良い思い出で,卒業が決まった今となっては些か寂しいような気持ちさえしています.

振り返りを兼ねてこれまでのことをまとめます

0,略歴

語り出すにあたり,僕の学生生活を4つの期間に分けるとしたらこんな感じだと思うってとこから始めましょう.

  • ガムシャラ期 ものづくりサークルに入部し,下宿も開始しました.サークルには予備知識なし・憧れのみで特攻したため,技術力不足・マネジメント問題(チームも自分も)・コミュニケーション問題など,これでもかというくらい毎日トラブルを量産していました.徹夜作業もガンガン入れて体調を崩し,チームメンバーに迷惑をかけたり,手をつけたものをなかなか完成させる事ができなかったり,要領の悪さや計画の性無等,自分のダメさを思い知りました.入試勉強さえしていればなんでも許された甘い世界とのギャップや,本当に必要だった問題解決能力の姿に気がつき始めたのもこの時期です.「有効な努力の方向性がわからない」「努力が成果に結びつかない」事が悩みで,自分の能力に対する自信をどんどん無くしていました.
  • 暗黒期 努力の方向性が定まらないままADHD気質に乗せて無理を重ねている間に,持病が悪化,階段をワンフロア分のぼると失神するようになりました.即入院を行い,そこからしばらくベットの上で本を読むなどして過ごしました.同期にノートのコピーを差し入れてもらったりしていましたが,身体も思考も思うように動かず,ひたすら「みんなに置いていかれている感」を感じていました.縋るように,スピノザウィトゲンシュタインデカルトカフカサリンジャー等,それらしい本を読みあさっていた記憶があります.まあでも,結果的に「友達はいないけど勉強はできる」が常にアイデンティティーだった僕が,「友達ができたけど友達は自分より圧倒的に勉強も生活も上手だった」事を知られた事は,よかったなと思います.ただ当時は冷水を頭からぶっかけられたような気持ちを常に抱えていて,色々自分の人生を振り返りながら,自分にガッカリしたり,これから自分はどうやって飯を食っていこうか等,人間経験値が浅いなりに色々考えようとしていた記憶があります.ちなみに,この時取れた単位は通年で10単位とかでした.
  • リハビリ期 大学病院に入院していたため,各種専門家が僕のコーチとしてチームを作ってくれました.リハビリの内容は,肉体的なもの,生活習慣の改善,生活する中での考え方を変える訓練,後は多少の栄養学等々入れ替わり立ち替わり色々教えてもらいました.中でも肉体的なリハビリは本当にきつかった.自分の身体がびっくりするぐらい重くて,さらに薬の副作用も多少あったので大変でした.リハビリ場であう他の患者さん(生きてる人も死んだ人もいる)や,担当医の先生,大学の友人や先生,家族からの励ましが無かったらたぶん乗り越えられなかったと思う.這うようにして大学の授業に出て,動かない頭を動かし,何度か道端で失神して救急車に乗り,を繰り返しながら生活をしました.正直この時期は何度泣いたか覚えてないです.ただ,当時自分に関わってくれた人の言葉はきっといつまでも忘れないだろうし,結果論かもしれないけど,僕はここで自分の人生諦めなくてよかったと思う.
  • 人間見習い期 肉体的なリハビリが終わり,コーチ達のおかげで基本的な生活のtipsは割と頭に入っていたのですが,それを実際に生活に落とし込めるかというところが自分にとって大きな問題でした.転機になったのは,(申し込んだきっかけを全く覚えていないのですが)なぜか申し込んでいたT社のインターンでした.T社のサマーインターンでは1ヶ月の職業体験ができるのですが,このタイミングでT生産方式,T社で働く人の精神,チームの情報伝達の方法等々,T社の文化を知られたのは本当にラッキーだったと思います.自分の生活様式を考える大きな手助けになりました.結局,身体の都合で違う会社に行く事にしたんですが,あのタイミングでT社のインターンに行かなかったら,きっと今の僕はないと思うくらい,感謝しています.その後帰ってきて,とにかくフル単を狙って作戦を立てたり,アルバイトをしたり,ベンチャーの立ち上げを手伝ったり,論文を書いたり,色々な負荷を自分に与えてみて,実際に試しながら自分の性質に耳をすませて,社会適応を目指しました.この期間に立てた目標はしっかり回収できたので,僕は嬉しいです.

1,自分のこと

ここからは,サクサクっと感想を書いていきます.

  • 学力面 今あるコンプレックス2大要素のうちの一つ.ブランクもあるし,もともとの集中力なんかを考えると,やはり自分は周囲の人間と比較した時に見劣りすると思う.当然,一回生の頃と比較すれば伸びたとは思うけど,全然足りないし満足できない.仮に,本当に自分の適性が別のところにあったとしても,何かを積み上げる力をせっかく得たのだから,少しばかり自分に自信を持てる程度のレベルアップをしたい.まだ次の職場が決まらないから,具体的には見えてこないけれども.
  • 生活面 基本的な家事スキルと,それを運用する能力を手に入れたと思う.少なくとも,必要最低限度のハードルは越えられたはず.これからより効率化と,誰かとそのルールを共有したりする方法を考える必要があると思う.生活スタイルも時とともに変わっていくので,最近のいいペースをしっかり続けてゆきたい.
  • 健康面 太った.忙しさとストレスに相関して体重が増減してしまい,安定しない.リハビリメニューに加えて痩せるための運動を適宜盛り込んで行きたい.後普通に,少し食事量は減らすべき.体重を安定させられるようになりたい.痩せて安定が希望.ちなみに,僕のコンプレックス二大要素のうちのもう一つは,自分のダメなルックスだ.

2,周囲の人のこと

  • ものづくりサークル 迷惑もかけたし,無茶苦茶なことも言ったし,喧嘩もしたけど,ほとんど皆友達でいてくれている.彼らにはでかすぎる借りがあって,絶対に返せないようなサイズのそれだけれども,いつか彼らに何かできるよう,僕はこれからも頑張っていきたい.面と向かって言えないけれど,僕は彼らが大好きだ.自分の人生の中にこんな経験があるなんて,僕の人生捨てたもんじゃないぞ,と思う.加えて,勝ちを狙いに行くという価値観を曲がりなりにも(ここは意見が色々ありそうだけど)信じて,一緒に戦えたというのが僕にとって宝物みたいな記憶だ.本気のチームを知れたこと.これは社会たときに,できればそういうチームを作りたいという気持ちを僕にくれた.僕は,ここで学んだ事柄を絶対無駄にしない.絶対次に持っていく.
  • 大学 先輩にも後輩にも同期にも先生にも,僕はとても恵まれた.こんなラッキーな人間,世界中探してもそうたくさんはいないんじゃないかと思う.彼らにもらった言葉の中に,いくつか忘れられないものがあって,例えば暗黒期の自分にエレベータで居合わせた先生が「生きていれば,きっといつか良いことありますよ」と言ってくれた事とか,あるお世話になった先輩が卒業の時に「ダメでもいいから繋ぐんだ」と言ってくれた事とか,他にも色々,おいおい紹介できたらと思うけど,それらの言葉は今も僕の心臓を支えている.
  • 水泳サークル リハビリを兼ねて参加したサークル.結局丸二年お世話になって,先日送り出してもらった.ほとんどの授業を再履で取得したため,教室では同期とほとんど居合わせる事のない日もあったため,そういう時にこのサークルの人たちとの交流は,本当に心の支えになった.練習になかなかついて行けなかったけれど,メンバーの人たちがすごく優しくて,飲み会をしたり,バーベキューをしたり,かなり大学生らしい行事に参加させてもらえた.いろんな分野の人が集まっているの集団というのも珍しくて,新しくいろんな事を知るきっかけになってくれた.
  • 読書会関係 極短期,不定期に,気が向いた読書会などに参加していた.哲学関連書籍について自分より詳しい人たちに話を聞けたのがありがたく,感謝している.随分内省的な事を語ったり語られたり,ワインを飲んだりしていた記憶がある.ここには多く書かないけれど,多少の殴り合いと,学びが多くあった.いろんな人がそれぞれにいろんな事を考えている,そういう具体的イメージを身を持って知るきっかけになった気がする.読書会に行ったから僕は他人の存在を認める気になった,というのもある.詳しくはそのうち書くかもしれない.願わくは,皆,幸せになって欲しい.
  • Twitter 自分に近い性質を持ち,自分に近い悩みを持っている友人,というのはハッキリ言ってレアだ.Twitterではそういう人にたくさん出会えた.各人,微妙に刺激し合いながら,ちょうどいい距離感で分布している感じがする.大学の友人らにはチームを,Twitterの友人らには個人の内省を,それぞれ教えてもらった気がする.

3,家族のこと

  • コミュニケーション コミュニケーション能力の欠如はずっと自己嫌悪のネタだったけれど,その方法論について本気で考え始めたのは大学に入ってからのことだ.その時に愕然としたのだけれど,僕ら家族は,全員人の話をちゃんと聞くことができない.そのことに気がつけたのがまず大きな一歩だった.僕らは全員ASD傾向を持っていて,ただそれは強烈な個性として認識されていた.でもそこからとっかかれば,できることがないわけじゃなくて,最近は幾つかルールを設けながらスローペースで会話を始めている.上手く表現できないんだけれども,とても不思議な感覚で,これもまたいつか記事にできたらな,と思う.というか,家族のことに関しては,多分僕のためにいつかまとめなきゃならないだろうな,という予感を持っている.大丈夫,僕ら家族はずっとコミュニケーションが不通だったけれども,その改善の兆しが,最近見えてきた.これも多分「ダメでもいいから繋ぐんだ」がくれた,思わぬ副産物なんだと思う.

4,まとめ

結論として,僕は自分の学生生活にすごく満足してる.頑張ってうちの大学受けてよかったなと思ったし,自分の能力とかに劣等感を抱いたりしたけれども,それでも諦めないでよかったと思いました.僕は今,すごく自分の人生を生きている感じがします.

さて,僕がきっとアニメの主人公だったら,多分ここまでで1期が終わったとかなんだろうな,という気持ちがあります.一期はちゃんとハッピーエンドでした.

そして,それなら多分,明日からの生活が僕にとっての二期の始まりなんだろうと思います.二期もどうにかこうにかハッピーエンドに持っていきたいと思います.

それでは,今後ともどうぞ宜しくお願いします.